Meadowview Regional Medical Center

メイズビルの総合病院。
一般的にはEmergencyの時にお世話になる病院。

そしてメイズビルで出産する場合、
妊婦健診は同じ敷地内にある産婦人科(Primary Plus)、出産はこの病院で。

今回はここで出産したのでそのレポート(長文!)です。
男性の方、この手の話が苦手な方/興味のない方はどうぞ以下スルーしてください。

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アメリカで出産するにあたり
色々心配もし、かなりネットで情報を仕入れました。
「アメリカ 出産」と検索すれば
山のように個人のブログがヒットして
とても参考になりました。

でも、産院事情こそ都会とここメイズビルでは随分違うんだろうなぁと。
“実際のところはどうなの?”
というのは、ぶっつけ本番で。
なるようにしかならないと思いながらも、なかなかスリリングでした。

今後メイズビルで出産する方の
少しでも参考になればと
記録しておこうと思います。
(当事者だったため、色々記憶は怪しいところもあり、正確さには欠けるかもしれません)

受付
いざ出産だ、となったらEmergency(‭606 759-5311)‬へ電話。
平日日中であれば、先にPrimary Plusに連絡するのもOK。

Emergencyの入り口から入り
Emergency Room Registrationで受付をする。
ここで氏名、誕生日、SSNなど基本事項を告げ、入院のための書類を作成してもらう。
しばらく待合室で待つと、産科のナースが車イスを持って迎えに来てくれました。

産科
産科病棟は2階。
車イスでLDR(陣痛分娩室)まで運んでくれました。
※写真は退院時

LDRで出産
写真は事前のChildbirth Classに参加した際のホスピタルツアーで撮影したもの。

ここで陣痛から分娩、回復時まで全て過ごせました。
イメージ的に、日本の産院と助産院の中間。
日本の産院ほど病院病院した雰囲気でもなく、アットホームな感じ。
陣痛の初期までは、子ども含め家族も同室していました。
あくまでも産院なので、実際の分娩は助産院ほどナチュラル(分娩台を使わない、など?)にはならないけれど、それでもこの雰囲気は穏やかで良かったです。
※基本的には、4歳の娘はLDRには入室不可と事前に言われていたので、一応ルールとしてはNGなのかもしれません。

ちなみに、娘は途中から入院部屋へ移動し、仮眠を取りながら待機。
ベビー誕生直後にLDRに呼んで
ベビーと対面できました。
LDRに入って
NSTを付けられて
陣痛間隔と胎児の心拍チェック。
私は予定日を過ぎていたからか、
自分では本陣痛かどうかなぁ?というレベルだったにも関わらず
迷いなく病院着に着替えさせられ
そのまま入院になりました。

病院着については、
アメリカで一般的と言われる
背中丸あきの服。
検索したら色々画像も出てきます。

足元は、滑り止め付きソックスのようなものをもらいました。
私は自宅から使い捨てスリッパを持参したので、それを使用。

NSTのモニターは
自分たちでも確認でき
どれくらいで陣痛が来ているのか
ベビーの心拍がそれと共にどう変化しているのかが把握できて良かったです。
(日本で一人目を産んだ時にはモニターは見られず何が起きているかよく分からなかった)
このモニターは
担当ナースがナースセンターでもチェックしてくれていて、
必要に応じて対応しに来てくれました。

お手洗いもLDR内にあり、
付き添いの家族含めて利用可。

ここで
点滴を付けられ
ナースから次々と質問を受け
(そんなの妊婦健診の記録見てよ!ということまで全て口頭で聞かれる…)
諸々の書類にサインを求められる。

ドクターは途中で一度状況をチェックしに来てくれて
後は最後もう分娩、という時に現れました。
Primary Plusのドクターまたは助産師が常駐(Primary Plusの診察時間内の出産の場合は、ドクターや助産師は産院とPrimary Plusを行き来しているようでした)。
なので基本的には妊婦健診で顔を合わせているドクターが分娩に立ち会います。
どのドクターがその日の当直か分からないので、それゆえ妊婦健診も毎回違うドクターが担当しているそうです。

計画分娩でない限り、立ち会うのがドクターになるのか助産師かは当直次第。
助産師の場合は、医療処置が必要になったらどのドクターがつく、というのはあらかじめ決められていました。

無痛分娩を希望する場合は、
このLDRに入ってから麻酔希望の旨を伝えれば
適切なタイミングで処置をしてもらえるようでした。
あらかじめ決めておく必要もなく、
その時のテンションで決められるものなのだなと。
私は最終的に無痛分娩にしなかったので、具体的な処置についての詳細は分からずじまいでした。

LDR内に新生児用ベッドも用意されて
ここで産後の処置も全て行われました。

ただし、この病院はNICUがないため、
万が一新生児に緊急処置等が必要になった場合はシンシナティの病院までヘリコプターで搬送されることになっているそうです。

ベビー誕生後、ここで
(希望すれば)カンガルーケア
体温調整
K2シロップ投与
B型肝炎予防接種
採血
そして希望すれば全身をスポンジバスで洗ってくれました。
ベッドに横になりながら
ベビーに何が行われているか
全てを見届けられるのは
とても良かったです。

ベビーは足に連れ去り防止のセンサーもつけられました。
↓↓
そして帽子と、手までスッポリ覆われた上半身のみの下着を着せられて後はおくるみで包まれる。
体温はおくるみの枚数と厚みで調整する感じでした。
日本同様、入院期間中のベビー服は不要。

産後は、母子ともにしばらくLDRのベッドで休憩しながら体調チェック。
LDRでは飲食可だったので、この休憩の間に持参した食べ物を食べることもできました。

バースプラン
自分でバースプランを作成して
英会話の先生に相談してみたところ、
病院のフォーマットじゃないものは
ドクターたちは受け取ってくれない
と言われましたが
健診時にドクターに見せてみたら
受け取ってくれ、スキャンして病院のシステムに取り込み全員でシェアできるようにする、と言ってくれました。
念のため、出産当日LDRに入った時も
印刷したものをナースに渡しました。

出産直後は自分の状態がどうなっているのか分からなかったので
特にベビーに”絶対して欲しくないこと”だけは目立つように記載しておきました。
それらの中には、事前に同意書が必要なものもあり、ナースがそのバースプランに目を通して必要な書類を事前に持ってきてくれたりしたので
陣痛中などにわざわざ自分から伝えなくて済み、ラクでした。

基本的に、バースプランは
ちゃんと叶えてもらえたと思います。
アメリカだから期待していなかったけれど、ここは良かった点。

通訳
日本語の通訳はこの病院には
常駐していないので
自分たちで何かしら手配する必要あり。
私たちは電話通訳だったのですが、
妊婦健診時にその使いにくさを痛感していたので
いざという時用に電話通訳には出産のために通訳をお願いするかもしれない旨だけ連絡をしておき、
状況が深刻になったら(帝王切開など、特別な医療処置が必要になるなったら)いつでも繋げるようにだけはしておきました。

専門用語など、分からない単語も当日たくさん出てきましたが、ナースもドクターも嫌な顔一つせずとても丁寧に説明し直してくれました。
本当にどのスタッフも親切だった!
もし通訳さんが同席してくれていたらそれは色々な面でラクだったとは思いますが、
無ければ無いなりになんとかなる、と思えるスタッフさんたちの対応でとても好感が持てました。

入院部屋

LDRでの処置が全て終わると、
車イスで入院部屋に移動させてくれました。

この時から完全母子同室。
希望すれば、ベビーを新生児室で預かってもらうことも可能なようでした。

部屋は基本的には個室。
あまりにもお産が重なり、部屋が足りなくなった場合のみ相部屋になるとのこと。
一応、一部屋に二人入院できるような設備にはなっていました。

部屋の中には
母親用のベッドが一台。
付き添い人用のベッドは
ソファーをベッドに変形できるもの。
シーツと簡易掛け布団は借りられました。

今回は娘が家に帰るのを嫌がったので、夫と娘がここに泊まりました。
子どもに対する厳しさは全くない産院で助かりました。

ベビーはベビー用ベッド。
日本のようにSIDS対策のセンサーなどはついていない、シンプルなベッド。
ナースセンターで何か処置をされる際にはこのベッドごと連れられていきました。

テレビとお手洗い、シャワーは各部屋に。
冷蔵庫は共用で廊下にありました。

シャワーに入りたいと言えば
バスタオルとフェイスタオル、
(雑巾のようなボロ加減だったけれど)
シャンプー兼ボディーソープ、
歯ブラシセット
を持ってきてくれました。

ドライヤーも借りられるとのことだったのでお願いしたら、
探しても見つからなかった、とのことで借りられず…

パジャマは
入院部屋に移動した際に
授乳用の背中開きの病院着を持ってきてくれました。
(母乳育児希望の場合)

日本の産院のような
質のいい産褥ショーツでないため
パジャマも汚れるのは明らかで
私は持参したものが汚れるのが嫌だったので結局この病院着で最後まで過ごしました。

質の悪さが伝わらないけれど、
産褥ショーツセットはこんな感じ。
ショーツは写真にありませんが、
薄いメッシュの、ホールド性能の全くない使い捨てショーツ。
それに写真手前の冷却パッドと写真左奥の細長いパッドを2個セットして使う感じ。
写真真ん中のスプレーと、写真右奥の丸いもの(中身は薄い餃子の皮のようなパッド)はいずれも痛み止め。
とにかく、漏れ防止よりも痛み止めにフォーカスしたセットなのでした。
短期間なので我慢できましたが、
これだけは日本の産院の方が快適だったなぁと思いました。

ベビーのオムツは
ハギーズ。
これは匂いも全くなく
オシッコお知らせラインもあって
使いやすかったです。
ただ、おしりふきは匂いがプンプンするものだったので、持参したものを使いました。

細かいところでは、
病室にボックスティッシュがなく
地味に不便だったので
持っていけば良かったなーと。

食事
色々ブログを見ていると
食事こそ、病院によってピンキリな感じ。
このメイズビルの病院はどうなんだろう〜とここが一番ワクワクドキドキ。

結論としては
全く美味しくなかったです。。

一応、ここも他のアメリカの産院同様
リクエストできるスタイルではありました。
こんな紙が初日のランチ後に渡されて
その日のディナー、夜のスナック、翌日のモーニング、ランチをまとめてオーダーしました。

*初日モーニング
塩辛いソーセージ
スクランブルエッグ
食パン
Cheerios
牛乳
オレンジジュース

*初日ランチ
チーズバーガー
サラダ
カットフルーツ
アイスティー

*初日ディナー
ポーク
マッシュポテト
インゲン
パン
ケーキ
コーラ

*二日目モーニング
ベーグル
スクランブルエッグ
ローファット ソーセージ
カットフルーツ
ノンカフェインコーヒー

*二日目ランチ
胸むね肉
ブロッコリー
コーン
トマトスープ
パン
ノンカフェインコーヒー

自分でオーダーした後の食事も
オーダーしたものと違うことも多々。
お肉は基本パッサパサだし
一応、産後の人用に薄味にしてくれているようだけれどその薄味が…スープなんか普通の味付けにただお湯入れて薄めただけでしょ、という感じ。

やっぱり食事は
日本の産院の方が断然美味しかったし
母乳がモリモリ出る気がするメニューだったなぁと思います。

付き添い人用にも、
毎食用意してくれました。
これはオーダーしたわけではなく、
適当に持ってきてくれたもの。
有料だったのか、いくらだったのかなどは不明。

入院中の諸々
さすが一泊なだけあって
結構頻繁にナースやドクターが部屋に来て
常に何かしらやることがあったような気がします。

*小児科医診察2回
自分でKid Careに連絡をしなくても
病院間で連携して産まれた日の朝に小児科医がベビーの状態を確認しに来てくれました。
小児科医が来るから、とベビーだけナースセンターに連れていかれ診察。
その後、小児科医が部屋に来て結果を伝えてくれました。
翌朝ももう一度部屋に様子を見に来てくれました。

*ドクター回診2回
    母の状態チェック。
   と言っても日本のように内診はなく、ヒアリングのみ。

*ベビーの新生児スクリーニング〈Newborn Screening〉
   州により決められている検査項目が違う、と書いてありました。
 ケンタッキー州では
   •Bilirubin- check for jaundice(黄疸)
  •PKU- checks for metabolic diseases(代謝異常)
 の二つ。
  これを生後24時間以内のかかとからの採血で調べる。

*ベビーの聴力検査〈Ear Screening 〉 
 結果は即日。パスしたかどうかだけ告げられる。

*ベビーのSSN申請、出生届などのペーパーワーク

*ニューボーンフォト
  病院にお願いすることもできるそうで、LDRに入った時にナースから希望するか聞かれました。
有料/無料は分かりませんが、とりあえずそのナース曰く「ナースがカメラで撮影するだけだから、自分で撮っても変わらない、おススメしない笑」とのことでした。
我が家は事前に外部の写真屋さんに
出張してもらうよう手配しておきました。

*育児指導など
日本では入院期間中に
母乳の与え方を指導され、
授乳の度に授乳前後のベビーの体重を測って母乳をどれくらい飲めているかチェックしたり、
母乳マッサージしてくれたり…と
至れり尽くせりでしたが、アメリカでは皆無でした。
一応、授乳のタイミングとベビーのオシッコ/ウンチの管理表だけ渡され、それに記録だけはしましたが、
特にそれを元に何か指導があるわけでもなく。
今回は二人目の出産だったから?なのか分かりませんが、これが一人目の出産だったら…ちょっと不安だっただろうなぁと思います。
(母乳に関しては、いつでも専門家に相談できるよう、妊娠中に参加した母乳育児クラスで紹介はありましたが)

沐浴指導もなし。
基本的にはへその緒が取れるまで沐浴もせずスポンジバスでいいとの指導だけ。
日本ではへその緒消毒セットを退院時にもらい、沐浴の度に消毒していたけれど、アメリカでは消毒も不要、ただ清潔にして乾燥させておけばOKとのこと。
楽チンなので、ここは私もアメリカ方式を採用しました。

退院
退院は、
初産婦で二泊(?)
経産婦は一泊と言われました。
二泊だと思っていたので、さらに短くなってビックリ。
私は日付が変わった深夜に出産したのですが、
産後その日の日中のドクターの回診では
一泊も何も「退院は今日する?」と聞かれたほど。
特に母子ともに問題がなければ、
当日退院もアリぐらいな勢いでした。
さすがに、一泊はさせてもらうことに。

出産翌日の午後、退院。
全ての手続きを終えると、
担当ナースが玄関までついてきて
カーシートのチェック。
我が家は、
あるべきベルト部分の留め具が見つからずに退院できず、
夫が家に探しに帰りました。
「まぁこれが無いけど気をつけて帰ってね〜」ぐらいで済まされるかと思いきや、ここは厳しかった。
法律で決められているから退院させるわけにはいかない、とナース。
結局見つかって、無事に退院できましたが…その部品が見つからなかったらどうなっていたのかな?!

退院後は、
ベビー→1週間後と1ヶ月後検診
母親→1週間後と6週間後検診
これらの検診を、退院後自分で電話で予約。
日本では退院時にチェックするようなことを、ベビーも母親も1週間検診でチェックしてくれる感じでした。

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以上、アメリカでの出産あれこれでした。

細かい部分では日本との違いも色々とありましたが、特に不満もなく総じて満足。
メイズビルの産院でも、
基本の部分は、しっかり対応してくれているように感じました。

【Website】

Maysville Life

ケンタッキー州メイズビルで生活する日本人に役立ちそうな情報が集まるといいなと思います。

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